土管の先の異世界へ

 18, 2017 19:00
先日排水トンネル(土管)の探査を行いました。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



実はこれ、以前チラっと言ってた新洞探索なんです。

何のことか意味が分からないと思いますが、
とある排水トンネルの先が鍾乳洞に繋がっているらしいが詳細不明、との情報を得たため
「じゃあ入って確かめてみるか!」
と成ったのが今回の活動なわけです。

土管に潜って探検するなんて、マリオみたいですね。
奥の方にクッパが居なけりゃいいけど…。



今回は久々の探索記事なのでちょっとだけ長いです。
続きはContinue Readingからどうぞ。


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春のある日、
洞窟が沢山ある地域の方と話をしていると、
「あの排水トンネルの先は鍾乳洞になっててなぁ」

と下の場所に案内してもらった。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


この先のこの土管
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



このトンネルの向こうが鍾乳洞になっているというのだ。

というより、元々ここにはドリーネとドリーネ内に入り口を持つ鍾乳洞が2、3個あったが、
土地改革の際に洞窟もろともドリーネを埋めて平らにしてしまったそうだ。
ただ、洞窟のうち1つだけは小川の排水口として利用するため排水トンネルで繋ぎ今に至るという。

斯くして排水トンネルの先に消えてしまった鍾乳洞だが、
いくら大雨が降ってもトンネルから水が溢れてくる事は無いそうで、もしかすると今も十分な空間が広がる鍾乳洞があるのかもしれない。

しかし元々有ったドリーネは
「ジメジメとして鬱蒼と木々が茂る気味が悪い場所で、余り人が近付かなかった(地元の人談)」
からか、現在の排水トンネル先の鍾乳洞についての情報は何も無いようだった。



となるとやる事は1つ。
自分達で入って確かめるしか無い。


ということで情報を得た後、地元自治体の許可を正式に得て、
この日トンネル手前の鍵を開けてもらって調査を開始したのだった。


以前ここを訪ねて約1月半後、洞窟装備に着替えて排水トンネル入り口へ降り立つ。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



随分大きく見えた排水トンネルだが、入ってみると中腰にならなければならない大きさだった。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


少し進んだところ。
外気温との差から霞が生じていたこともあり奥はまだ見えない。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art




入り口を振り返ると外の光がまぶしく光っている。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



それにしてもこのトンネルに設置された階段は非常に歩き難い。

階段の板に何故か傾斜がついており、かなり斜め上になっているのだ。
普通に歩くと踵の方向に足がずり落ちてしまいそうだ。
その上中腰なので、何とも普段の洞窟より移動が難儀な気がした。

加えてこの日僕は一眼レフの防水ケースを別の探査に向かっていた班の車に入れっぱなしにしてしまい、
防御ゼロの生身?の状態で一眼レフ(K-1)を持ち歩くハメになっていた。

なので1つのミスで一眼レフがレンズ諸共お釈迦になってしまう可能性があり、非常に動き辛かった。

あぁ怖い怖いと思いながら、ふとトンネルの天井を見ると、
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

なんだこれ?
あぁ土管使用上の注意書きか。こんな事書いてあるんだなぁ 初めて見た。

というか施工時期はかなり前なのにコレが残っているという事は、大雨が降った時でも水はここまで来ないんだな。
なるほど…



更にオズオズと歩を進めると、土管の終点に辿り着いた。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


向こうに見えるのは、確かに普段見慣れた鍾乳洞の壁!

噂は本当だったのだ。

俄然テンションがあがる。


ただ、土管終点で天井からダバダバと水が滝のように落ちている。
しかも土管と洞窟の床までは2.5m程の高さがあり、洞床は小さな池になっている。

普通に降りたら水に強いK-1(一眼本体)はともかく防滴でないレンズは死ぬ可能性が高い。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


なので洞窟用のタックルバックに一眼レフを包み、先に降りた人に手渡して僕は手ぶらで土管を降りた。


降りた先には、
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



鍾乳洞だー! 見慣れた光景。さあ探査を進めよう。


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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



いつもの洞窟という感じである。
でもちょっと、汚いけど。うん。床はもちろん壁も天井も泥で汚れている。

恐らく大雨が降った際この辺は完全水没してしまうのだろう。
雨の日や雨が予想される場合は絶対に入ってはいけない場所ということだ。


奥の方のホール。広い。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


地面はべっちょぐっちょの泥で、脚を取られてこけたら一眼レフとレンズは天国へ直行しそうな感じ。

普段は特に何とも無いような場所が、、怖い…怖い…。



カエルの夫婦。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



やたらカエルが多かった。流されてきたんだろうか。
洞窟でカエルを見掛ける事は結構あるが、どれも痩せ細っているか死んでしまっている事が多いので、彼らも…



とりあえず一番広い道を進んでいくと奥で道が泥没してしまっていた。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


もっと続いてたら良かったが、残念ながらこの道はコレで終わり。

支洞を探してみよう。


最奥の脇から風がかすかに吹き込んでおり、上方へ高く続く支洞が。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


風があるのでこの穴は地上へ通じているか、もしくは長く続いているのかもない。

ただ、登っていくのはとてもではないけど無理そう
ましてや無防御一眼レフ片手では…!

よく見ると支洞の始点に割れた亀の甲羅が…
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



「く…クッパ…」

やっぱり一番奥でマリオ(僕ら)を待っててくれたんだな…。
でももう、待ちくたびれ過ぎてごらんのような有様になってしまっていたようで…。

ごめん来るの遅くて…南無…




さて、さらに別の支洞を探す。
来た道を引き返すと相変わらず泥に汚れて天井まで汚い。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



大雨が降った後のここの状況を想像すると恐ろしい。

普通の洞窟であれば水没してもベトベトと天井や壁に泥が着く事は無く、漂流物が引っかかったりしてるだけだが、
この洞窟では泥がコレだけ天井まで着いてるという事は、しばしば空間全体が粘度の高い水泥で満たされるのかもしれない…。
そんなのが天井まで流れてきたらもう絶対死んでしまう。


今や茶色にまみれていますが、大規模な鍾乳石が。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


この鍾乳石が出来たばかりの時は純白に輝いて美しかったのかもしれない。
諸行無常。




よくわからん金属箱が落ちていた。お菓子の箱?かなり古そう。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



金属の球体も。小犬の絵?こちらもかなり古そう。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


昔の子供用おもちゃかな…?
全体をよくよく見てみたが何なのか分からなかった。

この他にも様々なモノが流れ込んでいた。さすがは小川の排水先。



ズンズン戻るとトンネル(土管)との境界にあるコンクリートの壁が洞窟の向こうに見えた。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



行き掛けは気付かなかったけど、洞窟の壁面に文字が。施工時期かな。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


施工時期だとすると12年前か。

意外と古くないのかな。

でもまだ高校生の時…
うう…時の流れが…


もう終わりかぁ… と思ったが、よく調べると境界付近に先へ続いてそうな空間が。

この日の特攻君(後輩)が先を探索してくることに。
僕はもう、一眼レフを守るために待機ですよ待機。撮影で応援です。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



ロッククライミングをして、
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


亀裂のような支洞の奥の方へ…。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



しばらく行くと壁が高すぎてそれ以上進め無くなったようで引き返し。天井方向にはまだ続いているようだが。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


最奥の脇にある支洞といい、この支洞といい、上方へ進む穴がいくつか。進めなくて歯痒いけども。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


写真には撮ってないけど、上方へ続く穴は更にもう1つあった。

もしかしたらこの3つの支洞がかつての洞窟入り口へ続いているとか?
今となってはそれを確かめる術はもう無いが…。


特攻君がクライムダウンして帰ってきた。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


お疲れ様!


さて全体探査が終わったので地上へ帰ろう。
持参して設置したアブミを登って、
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


外の光へ向かって。
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art



階段の板の傾斜が変だから帰りもキツイキツイ。

今度はつま先の方へ滑り落ちて行きそう。
もし階段から足を踏み外したらツルツルの土管をノンストップで終点まで滑り落ち、2.5m程の壁を墜ちて池にボチャンだよ。
一眼レフ怖い…


あぁ、もうすぐ地上だ…!
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


到着…!
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PENTAX K-1 / SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art


活動終了!!




ということで土管の先の洞窟探査は終わりました。

残念ながら大洞窟の発見というわけにはいきませんでしたが、普段と違った探索は非常にエキサイティングでした。
一眼レフの防御が完全ならもっとアグレッシブに楽しめたのかもしれません…笑

活動を終えて着替えていると、軽トラに乗った地元の方が来られました。
お話をさせて頂くと、この方物凄くこの排水トンネルと洞窟について詳しく、色々な事をお伺いしました。
内容はざっと以下の通り。
・昔排水トンネルは真っ直ぐだったが、大雨時の大水流の水圧で今のようにクネクネになってしまった。
・施工業者が階段の設置方法を間違ったため板の傾斜がおかしくなっている。
・板の傾斜が丁度流入水と激しく当たるようになってしまっているため、一度階段が壊れた事がある。
・なので今は土管を通らないルートに水流を変更している(それで土管終点で天井から水が落ちていた)。

水圧で地中の土管が曲がるってすごいですね。水圧おそろしや…。
本当に大雨降ったらここには絶対来れませんな。

しかし今回の探査と聞き込みで多くの謎が解けてスッキリしました。


今後もさらに色々な情報を集め、人類未踏の大空間を目指して新洞探索を続けて行きます。

おしまい。



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COMMENT 5

銀天ジロー  2017, 06. 18 [Sun] 21:27

お疲れ様でした スゴイ!凄すぎる!
絶対に絶対にマネ出来ません(笑)

Edit | Reply | 

Matsumoto  2017, 06. 19 [Mon] 01:19

初めまして

初めてコメントさせて頂きます
私は写真が好きで色々拝見している中でで、このブログを見させて頂きました。
写真がお上手なのも凄いなと思いますが、探検を行う意思と技術の高さに
驚き、全てのブログ記事を拝見させて頂きました。
写真の勉強にもなりますし、色々な情報も満載で、これからも拝見させて
頂きますので宜しくお願いします。

Edit | Reply | 

もぐら  2017, 06. 20 [Tue] 18:23

>銀天ジローさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
お褒め頂きありがとうございます…!笑
中々こういう場所に行くチャンスが無いけど、どんな風になっているか気になるという方々のためにも、代わりに行って色々報告できればと思っています。
これからも宜しくお願い致します。笑

Edit | Reply | 

もぐら  2017, 06. 20 [Tue] 18:28

>Matsumotoさん
初めましてこんにちは!
全ての記事を読んで下さったなんて…!!大変嬉しいです。ありがとうございます。
そんな褒めまくって頂いていいようなブログなのか自信は無いですが、これからも楽しんで頂けるように頑張って参ります。
今後とも宜しくお願い致します。

Edit | Reply | 

クラフト親父  2017, 06. 23 [Fri] 19:29

初めまして。いつも小生のつたないブログにお越しいただきまして有難うございます。

なかなかマニアックなブログですね。
ただ読み込んでみると「その先はどうなっているんだろう?」と次々に進めてしまいました。

小生既にリタイアしていますが、現職は土木でたまに下水管工事もしていました。中を這ってしか進めないような小口径管に一人で入っている時は、「このままマンホールを閉められたら生き埋めだ」みたいな閉所恐怖感に捉われながら仕事をしていました。

これからも宜しく。

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